Project Story

プロジェクトストーリー

どうなる?!コロナ禍のMTG
西松屋全店『緊急オンライン化』大作戦。

社内研修WEB化プロジェクト

新型コロナウイルスの感染拡大により2020年春から、
それまで対面で行ってきた新入社員研修や
店長研修会の開催が困難となった。
必要不可欠な教育や情報交換ができないというこの危機を
乗り切るべく持ち上がったのが
iPadを使ったWEB研修プロジェクトだ。
ミッションは、1000店を超える国内すべての店舗への
迅速なデバイス導入と、その稼働。
若手社員が中心となり、
部署の垣根を越え、力を合わせて取り組んだ。

メンバー

  • 店舗運営本部
    インストラクター
    日比 貴之

  • 業務システム改革部佐久 泰彦

  • IT推進部脇 伊知郎

Story.1

教育や研修を途絶えさせないために。

日比:全国に店舗展開する当社ではこれまで、各店に配属となった新入社員や店長を対象とした研修会をエリアごとに対面で定期的に行ってきました。ですが2020年からの新型コロナウイルスの感染拡大でこれらすべての研修会が中止となり、教育や情報共有の機会が失われるという事態に。
再開の目処が立たない中、集合せず安全に研修ができる環境の整備が急遽必要となりました。そこで当時、店舗全体の3分の1ほどに導入していたiPadを使ったWEB研修ができないかと考えたのが今回のプロジェクトの始まりです。

佐久:店舗へのiPadの導入を担っているのが我々業務システム改革部。日比から、全店舗へ早急にiPadを導入したいという今回のプロジェクトを聞いた時、大変な作業になると感じた反面、これは何がなんでも成し遂げるべきだ!と燃えましたね。というのも、WEB研修はもとより、店舗業務の効率化の面からも、全店にiPadを導入することは以前から当部署の念願でもあったからです。今回のプロジェクトで一気にその道筋が見えてきました。

脇:プロジェクトに必要な作業としてはiPadの調達と配布、設置、実際に活用するための社員への指導です。iPadを全店舗に整備するとなると当時600台ほどが不足しており、全部揃えるには本体費用・ネットワーク費・設置費等、ざっと算出しただけでも大変なコストがかかるのは明白でした。果たして費用対効果が出るのか。
そこでIT推進部としては、できることは社内でやろうと決意。実際に我々で設置作業を行い、その様子を写真撮影して手順書を作るなど、外部委託のコスト削減に努めました。

Story.2

数々の困難を乗り越え、iPadが皆の元へ。

― 今回のプロジェクトで大変だったことは?

日比:まだデバイスの台数が足りていなかった頃は、店舗間でiPadを郵送したり、あるいは社員が店舗間を移動することでどうにかWEB会議に参加できたりといった場面もあり、その際にデバイス1台1台と店長一人一人を結びつける作業は本当に大変でしたね。

脇:各店舗への設置作業はトータル4ヶ月ほどかけて行いましたが、設置作業が手順通りスムーズにいかない店舗も少なからずありました。ですが現地に飛ぶわけにもいかず電話対応で伝えなくてはならなかったのも、もどかしいところではありました。

日比:設置完了後も、当初はWEB会議の経験がない社員ばかり。ログインできない、マイクオンにならない等々…全国300人ほどの店長全員にきちんと説明して理解していただくまでは正直骨が折れました!けれど現在ではほぼ全店にiPadが導入され、目的としていたWEB研修に、非常に有効に活用できています。

― 達成感を得られたのはどんな点ですか?

日比: コロナ禍で誰もが閉塞感を味わっていた中、初めてWEB会議室でつながった時にはみんなとてもいい顔をしていたんです。その時は本当にやってよかった!と思いましたね。
WEB化により、これまで顔を合わせることがまずなかった、北海道と九州の店長に対して同時に店長研修会ができたり、リモートに慣れている若手社員により速やかにきめ細かくフォローできる環境になったりしたことも、当社にとって間違いなくプラスになっているはずです。

佐久: コスト面でも、これまで研修会にかかっていた会場までの交通費や貸会議室の費用が実質ゼロに。
また、これまでは社内で決まった方針をインストラクターに伝え、インストラクターから各店長へ、という間接的な流れだったのに対し、WEB化が進んだ今では本部担当者から直接的なコミュニケーションが可能になった点もいいですね。

Story.3

WEB化により、ぐんと近づいた理想の未来。

― 今回のプロジェクトを通じて見えてきた新しい未来像は?

脇:今回はコロナがきっかけで全店にiPadを導入することになりましたが、そのおかげで社員にとってはもちろん、お客様にとっても西松屋をより便利に使っていただける未来が早まったのかなと感じています。

佐久::iPadの全店導入と、それに伴う業務の効率化はもともと業務システム改革部の課題でもありました。iPadの導入という目標の一つが叶った今、次はiPadを活用して帳票の電子化など業務の効率化も進めていきたいです。複数の店舗を抱える店長が、どの店舗にいてもほかの店舗の帳票のチェックができれば作業負担の大幅軽減にもなりますし、今回のプロジェクトはそうした効率性の改善に向けたロードマップを築くきっかけにもなりましたね。

日比:もともとは研修用に導入しましたが、それ以外にも店長は地区長とこまめに連絡が取れたり、私としても若手社員へのフォローがすぐできたりするなど、WEB化によってむしろコミュニケーションが密になったと感じています。
今後もし以前のように対面での研修ができる世の中に戻るとしても、WEB研修はもはや当社にとって手放せないものになっています。

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